ムダにしません。ほしがりません。 牛の肥料から資源を創り出し、メタンガスを減らす方法
ベン&ジェリーズでは、おいしいアイスクリームをつくるためには、まずは牛や農場の人がハッピーでなくちゃ!と考えています。
その一方で、農場には正しく処理しないと環境に悪影響を及ぼすものが色々あります。
牛たち自身や、また牛の食べる飼料も含め、 酪農は残念なことにCO2の大きな発生源の1つであり、気候変動を進めてしまう存在なのです。
でも大切なのはガスの発生源をどのように管理するかということ、問題点を生産的に解決していくことです。 酪農場においてCO2の発生源となるのは、主に牛たち自身から出るものです。
つまり牛たちの身体の上からも下からも出る「ガス」。 さらに排泄物から発生するガスが、空気中に大量のメタンガスを放出します。 このメタンガスは気候変動に大きな影響を及ぼしますが、とってもハッピーなことに、良い解決策が見つかりました。
ここで、クリス・ワグナー(グリーン・ドリーム・ファーム主宰)とベン&ジェリーズによるいいことだらけな酪農のカタチをご紹介します。
クリスは、アンドレア・アッシュ(ベン&ジェリーズの自然資源と持続可能な酪農プログラムのディレクター)と一緒に、ちょっとした改革と大きな意思さえあれば、 CO2排出が削減できることを証明してくれました。牛の排泄物をセパレイターを使って分離・分別することで、いい資源に変えてみせたのです。
このセパレーターは、 ベン&ジェリーズとグリーン・ドリーム・ファームと、NativeEnergy(カーボンオフセットやインセットの活動をする団体)との共同で開発しました。 現在はワグナー農場で実際に使用しています。排泄物の固形分と液体を分離させることで、そこから出るメタンガスが劇的に削減できました。 このプロジェクトは約10年の間に、大気中のCO2を10,000トンほど減らすことが出来ます。これは5,000台の自動車が1年間で出す量と同じくらいです。
仕組みについてはこんな感じです。まず牛の排泄物を固形物と液体に分けます。分けられた液体部分は、貴重な農業用肥料として使います。 固形の部分は、堆肥となり、心地よいクリーンな牛の寝床素材となり、クリスの農場で使われます。 クリスのもつ360頭から出る堆肥で、900頭分の寝床を生みだすので、クリスは余った分の寝床用素材を販売することも可能です。 他の場所から牛の寝床用資材を購入して運ぶトラック費用や、そこから出るCO2も削減した上、利益も得ることができるのです。お金を節約して、いいことをする。 これこそハッピーな農場のカタチです! これは農場や環境だけでなく、何よりも牛のハッピーにつながります!クリスが言うには、 「牛が寝ころびたがる、ふかふかのベッドができるのがとても良いんだ。それが一番重要だからね。」
このセパレーターは、バーモント州全域の農家、セント・アルバンズ酪農生協(ベン&ジェリーズのミルクの仕入れ先)に所属している小規模な酪農場でも使うことができます。 最初のプロジェクトの成功から、さらに汎用性を高めたモデルを作り、世界各国で私たちにミルク製品を提供してくれる、 持続可能な酪農をおこなう農場に展開していきたいと思います。 もっと牛をハッピーにし、地球をハッピーにするために!
Learn how a manure separator is creating happy cows, happy farmers, and a happier planet. http://t.co/cMUv0GFOMM pic.twitter.com/DP1EWS5evN
— Ben & Jerry's (@benandjerrys) October 16, 2014